ネギまドラマ化に対する私見

http://d.hatena.ne.jp/hinanissi/20070525#p1

Fieldsさん……罵声を皮肉で返してどーすんですか('A`)

かくいう自分も反対派の一人ですが、正直ドラマ化する理由がわかりません。
そもそもネギまはいわゆるメディアミックス化を前提としていた作品だったと思います。キャラソン12ヶ月連続発売とかアニメ化とかゲーム化とか。それらは漫画と親和性が高い、つまり原作の絵が生かされる二次創作であったと思います。二次元ベースの作品を他の二次元メディアでリミックスするという流れでありました。しかしここにいたりドラマ化。二次元→三次元メディア!!
正直この企画を聞かされた時、瞬時に連想したのが聖龍伝説。そう、安達祐実が拳法の使い手の主人公となり波動拳もどきを華麗にCGでぶっぱなすドラマでありました。子供心に正直これはないと、鶴太郎師匠と戦うこととなった安達祐実を見ながらそう思いました。
しかし漫画原作とはいえど成功している作品はあります。きらきらひかるサイコメトラーEIJI銀狼怪奇ファイル金田一少年や今流行っているのだめカンタービレ……。特にのだめは今時の若者をクラシックコンサートに足を運ばせるまでの人気があったようです。他にも映画ではNANAハチミツとクローバーがかなりヒットしたとかなんとか。このように二次元から三次元のメディアミックスそれ自体は、ヒットさせうることが過去の例からわかります。
しかし待って。ちょっと待って。
よく見るんだ!我らがネギまを!!
パンチラがデフォであるこのネギまを!!
僕はパンチラが悪いと言いたいのではありません。むしろ大好きです。サイコウと言っても過言ではありません。もっとカモン。
しかしそれはあくまで二次元の枠内に留まる範囲であれば許されるのです。
ドラマで……パンチラは出せないだろう……。
もちろんそれだけではありません。
ネギまはパンチラだけに非ず。そのたくさんのキャラ達の魅力あるキャラクター性が人気を博している、と僕は考えております。それは所謂”萌え”。
三次元で……萌えを再現できうるというのかッ!!否!!断じて否!!
思い返してください。自分が今まで見た映画やドラマの中で萌えと呼ばれうるものがあったかどうか……。少なくとも俺はない。
正直なところを話しましょう。現実の女の子がはにゃーんとかふきゅぅとか言ったら殴る。いや、実際は殴りませんよそりゃあ。しかし殴るに足るフラストレーションや怒りが引き起こされることは間違いありません。ちなみに僕の高校時代、突然ピンクのリボンをしてきた女子がいました。普通に引きました。それは萌えとは違うものであったでしょう。しかしその二次元でしかありえない行為を三次元でやられたら戸惑いを感じること請け合いです。ちなみにその後二度とやってるのを見たことはありませんでした。あ、でも美麗コスプレイヤーさんは好き、というかコスプレ自体は好きですよ?場所をわきまえるのであれば、ですが。オタクは日陰にて楽しむものである、というスタンスです。


もちろん、製作者側もそこらへんのところはわかっているはずです。いくら電車男でオタクが世間に浸透し認知されてるとはいえ、一般ピーポーがオタクを見る視点は奇異であることは拭いえぬ事実でしょう。ところで母さん、ぼくのことオタクって言うのやめてくれませんか。そりゃあサクラ大戦3のポスターを部屋に貼った僕が悪いことはわかってますよ?
それはともかく、ドラマ化となったら萌え分がかなり減少させることは予想できます。でもそれってネギまもちろんネギまのキャラの魅力が萌えだけであるなんてことはないし、萌えではない部分での魅力があることも承知しています。萌えでなくても可愛い、であれば、普通にドラマや映画でもありますからね。ドラマ化を好意的な目で見るならそういった部分をいかに引き出してくれるかが期待するところでもあります。
でも原作を愛する僕としては、魅力のしょっぴかれたキャラを見ることは非常にイヤであります。
そこで、”ネギまの魅力は萌えとかキャラだけのものじゃない!少年成長ものというストーリーの魅力があるじゃないか!”意見も出てくるかもしれません。
然り。まさに然り。
ドラマ化するにあたって面白いものとするには”少年少女の成長を描く”という点こそが命運をわけるのではないか、と思っております。でもそれってドラマではけっこう昔からありふれてるような気がするんですが。ここらへんのことはあまり深くはわかりませんが、まぁドラマとして見るなら目新しくはないだろうし原作派として見るならどーもなぁという感じです。


そして問題の一つとして、ドラマでネギまを演じる役者さんたちがキャラクターの魅力を引き出してくれるのかどうか、ということがあります。あんま期待してねぇけど。だって31人もいるのですよ?そこまで実力のある人をキャスティングするには予算足りないでしょ。
さらにドラマといえば1クール。12話くらいです。足りない。明らかに各キャラすべてに焦点を当てるには尺が足りてない。まぁメインキャラを8人くらいはって後はモブってことになるのでしょうか?僕的にはそれでもいいかと思いますが。あと、役者さんたちがオタク的なものを許容してくれるかどうか、ってなところもあります。あくまで噂ですが、サクラ大戦歌謡ショウというサクラ大戦の声優さんたちが実際の舞台に立ち演劇をやる、というのがありましたが(というか今もあるのかな?)、その舞台裏で一人の声優さんが「オタクキモっw」とか言ったとかなんとか。キャラと演じる役者さんは別々に考えるべきではありますが、正直寂しくなりました。それが事実であるかどうかはわかりませんが。

あと魔法の問題。上であげた漫画原作ものでは、サイコメトラーEIJIや銀狼ではサイコメトリーや多重人格など、いささか日常ではありえなさそうな設定であります。しかし、科学的に見てあるかもしれないことでもあります。実際超能力は一昔というか二昔前ではけっこう特番モノが出てましたから、一般でも認知されているといっていいかもしれません。
しかし魔法です。ファンタジーです。SF、つまり日常の延長線上にある非日常ではありません。完全に日常と断絶した世界です。魔法と発達しすぎた科学は同じものである、という言葉をスプリガンで知っておりますが、オカルト的な魔法ではないネギまの魔法ではやっぱりファンタジー
ハリーポッター級のCGであればむしろ御美事と賞賛できるのですが、ドラマの予算で、しかも演技力に期待できなさそうな新人さんがやるなら、そんなシーンにあまり期待できません。聖龍伝説の波動拳ですよもう。

あ、でもドラマにかすかな期待を抱くとしたら、しょこたん栗山千明様や神木隆之介くんが出てくることぐらいでしょうか。しょこたんの演技は内Pで見た限りあまり期待はできないように思います。いや、ファンの人いたらすみませんけど。神木くんは今14歳。うーん、ネギ役でやるならギリでオッケーかも?でも赤松先生の日記によると何やら奇策を用いているようなのであんまり出演は期待できません。そして千明様……。キル・ビルゴーゴー夕張を演じ、その圧倒的な存在感で一躍注目され、クエンティン・タランティーノ監督にエヴァンゲリオンのDVDを貸されオタクに目覚めたという実力派女優……。ちなみに去年の映画、妖怪大戦争でものすごくハッスルしていらっしゃいました。
色々酷評しましたが、それでも千明様なら……千明様ならきっと何とかしてくれる……!ああッ、千明様ッ、踏んでー!

ちなみにどの役で出るのかと考えたら、茶々丸あたりがベストでしょうか。正直あった瞬間、視線で殺されかねない茶々丸になっちゃうかもですが。


というわけで今のところのドラマ化に対する私見です。結局のところ、二次創作でもおもしろけりゃそれでいいというスタンスですが、現時点でどこにおもしろみがあるか全くわからないといったところです。

あとで書き足すかも。