犬監督。

試験期も近づく今日この頃、いつものように私は講義をサボってAVALON上映会とその後に行われる押井守座談会に出かけておりました。
だって、見たいから。



ってなわけでAVALON視聴二回目ですが、色々わかった気がするのでメモメモ。
ネタバレるよ。

  • やっぱり犬。

劇中では犬→主人公の心の安らぎ処という意味づけがなされてたと推測。
現実世界から犬が消えて、SAに犬がいっぱい出てきたのは、やはりSAを安らぎ処と強調するため?

  • 食べるシーン。

やっぱりベース世界である現実世界の現実さを強調?食わなきゃ死ぬ。

  • SAで主人公が通行人に道を聞く。

現実世界では徹底して通行人は人形みたいな描写だったけど、SAでは人間っぽく描かれてたので、SAでのリアルっぽさの強調?

  • ラストシーンの解釈

マーフィーを撃つ→SA脱出の手続きなので、最後に少女が出てきたのは「戻る?それともここに残る?」という問いだったのでは。あえて選択を描写しなかったのは観客への問いでもあるということの強調?



押井監督の話を聴いて。

すごかったなぁ。人の話を聴いてハッとしたのなんて初めてだよ。鋭利な言葉〜。
ファシズムは思考の画一化で、押井監督はそれが嫌いらしいのです。
日本人は被害者であることを美徳化する傾向にあり、それが加害者になる戦争というものを毛嫌いする理由なのらしいです。
そして加害者になるということは自身の正義を常に問い続け、その立場にあることで生じるあらゆる軋轢を受け止める困難な道であるとのことなのです。

そんでこの現在の日本において、戦争状態に巻き込むのは虚構の中にしかなく、だから押井監督は戦争や軍隊を描き、加害者であるべきだということを伝えるのだそうです。

ちなみに犬については、犬は人間化する動物であり、そこに人間は野性の意味づけを与えてはならんそうな。
犬をしつけるということは、犬にしつけられるということでもあるそうな。
狼にもハマってたことがあったけど、やっぱり孤高の野性動物である狼はなんか違うらしく、いかに崇高でカッコよかろうともそれは雷などの美しさなんだそうな。


あと、映像は暴力的なものだそうな。
映像ってのはズームなどを使って強調できるものであり、意味の強調・押し付けができるという点で、暴力に他ならない・・・だったっけかな?自信ない。


ってな感じだったような。間違いがあったら指摘願います。



う〜む、これで600円はやはり安い。

25日追記:トラックバック返しました。どうもです。